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ヤエスクワガタ団 団長

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11月18日 設立記念日 ~人物編③~ 最終章

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「九州八重洲の設立記念日」シリーズを3回にわたってお伝えして参りましたが、本日が最後となります。

 

本日は、フィリピン共和国からのレポートとなります。久しぶりに日曜日をこちらで過ごしております。

 

私の住んでいる部屋のダイニングテーブルからの景色となりますが、正面の60階建てのコンドミニアムのどこかに、昨日誕生日を迎えたAkira氏が住んでおります。みんなからお祝いを受けてぐっすりと眠っているか、たまった洗濯物と格闘していることでしょう(笑)

この周辺の新築コンドミニアム(日本で言う分譲マンション)は、現在 約250万円/坪で販売されておりますが、即日完売の物件や好調な販売物件がほとんどです。

Akira氏の住んでいるコンドミニアムは、手前側に3棟(引渡済)、奥に2棟(建設中)の高層マンションですが、1棟につき約400戸ありますので、2000戸近くがこの街区に供給されています。

弊社が4~5年前に購入したときは、まだ140万円/坪程度でしたので、インカムゲイン(家賃収入)狙いでも十分な投資利回りが期待できました。しかし、賃貸相場はそこまで上昇しておりませんので、昨今の購入者はキャピタルゲイン(売却時の値上がり)狙いの不動産投資がほとんどのようです。

 

 

 

※本日は長文になりますが、どうぞ最後までお付き合いくださいませ。

 

さて、本日お話しさせていただく方をご紹介する前に、九州八重洲にはもう一つの設立記念日があります。平成20年(2008年)4月1日です。そうです、九州八重洲が西部ガスグループ入りした日です。

それまでは、良くも悪くも初代社長のカリスマと堅実な2代目による一族経営がなされていました。

不動産業界は景気の波に影響されやすく、オイルショック、平成バブル、消費税導入、消費税アップ、リーマンショックと10~15年周期で倒産と新会社台頭が繰り返されてきました。最大の理由は、資本力の無さと借入依存の経営ではないかと思っています。

 

 

 

 

 

九州八重洲興業もリーマンショックの影響を色濃く受け、そこに手を指し伸ばしてくれたのが西部ガスでした。

そして、西部ガスプループ入りしてからの初代社長がこちらの方です ↓

 

 

 

皆さんご存知の 山口 元嗣 氏です!

社章が以前のロゴマークを使用しているので、今から11年前の写真かと思います。

まだ、眉毛が黒いです(笑)

 

 

10年間苦楽を共にしてきましたので、ある意味、安田相談役より何から話せばよいのか、エピソードもありすぎて悩みながらこのブログを書いています。

安田さんを「師匠であり父」と例えましたが、

山口さんは「みんなのオヤジ、背中を任せられる上官」です。

そして、安田さんを漢字一文字で表すと「智」

山口さんが「情」ではないでしょうか。若しくは「義」かな?!

 

 

 

山口さんと初めてお会いしたのは、平成20年3月25日です。西部ガス本社の2階にあるレストランでM&Aを担当された方と3名でお会いしました。

その当時山口さんが55歳、私が35歳でしたので、出会ってひと言めが「35歳?若かね~、20歳も違うね~」でした(笑)

その後、九州八重洲興業の本社にて現経営陣と新経営陣の顔合わせと打合せが行われました。

私は元々いた会社ですし、この業界に10数年身を置いていましたので、その当時に会社の状況がいかに良くないか、現経営陣がこれからどうなるかをある程度予想しておいたので朝からずっと緊張していました。

山口さんは恐らくこの場に出席して、社長という重責を感じられたように思えました。

その時から山口さんと私のこの会社を立て直したい、良くしたいという共通の想いができあがったと思います。

 

そして、平成20年4月1日、山口社長が全社員を前に「これからは社長の私ではなく、お客さまを見て仕事を行いましょう!」という挨拶から、新八重洲はスタートしました。

山口社長の口癖は「現場とお客さまをいっちゃん大事にしよう」は、この日に生まれました。

 

 

 

赴任1年目は、会社にお金はないし、販売する土地もなければ、他社に勝る商品(建築)もない、社員は下を向いているし、平均年齢46歳と20代、30代の社員が少なく、ないないづくしのスタートだったのを記憶してます。

携帯電話、パソコン、車など個人負担の個人持込みにもなっていましたし。今じゃ考えられないでしょ? 山口さんも私も2年間は自腹切ってました(笑)

今考えれば、最初の1年目がいちばん精神的にも肉体的にもお互いきつかったんじゃないでしょうか。

2年目から少しずつ会社がうまく回り始め、3年目にはどこに出しても恥ずかしくない決算を行えるようになりました。この3年間は、九州八重洲の大柱である「新築戸建事業」の立て直しに時間を費やしました。

 

 

 

その後、戸建事業以外の柱を作って育てていきたいと考えていた矢先、取引先金融機関から現本社ビルが建っている土地のご紹介を受け、是非この土地を購入したい旨を山口社長に相談しました。

もちろん、なぜ購入すべきかは事業計画書を基にご説明させていただきましたが、

「専務(その当時の私の役職)が、絶対に買った方が将来 八重洲の社員のためになるって言うんやろ? だったら買おうよ」と決断していただきました。

その当時、ようやく八重洲は独り歩きができるようになった状態ですし、西部ガスグループも今のように多角化経営を目指す状況下ではなかったため、親会社や関係各社への説得にはお時間を割かれていたようでした。

「オレは不動産のことはわからん。ばってん責任はオレが取るから、やりたいようにやったらよかよ。」何度となく、この言葉をおっしゃっていただき、私たちは、絶対山口社長の顔に泥を塗ったらいかん、絶対結果を出そうと心に秘め、業務に励んだものでした。

 

購入した土地は2分割し、もともとあった2階建ての建物を本社ビルとして使用し、奥に11階建ての賃貸マンションを建て、賃貸事業をスタートさせました。

そして、この賃貸事業の運営は総務部が行っています。一般の会社ではあまり考えられないことのようですが、

「稼ぐ総務部」として、非生産性部門と呼ばれないために、自らも稼ぐということを意識してほしく、総務部のみんなにお願いしてます。

 

今年の5月には、もともとあった2階建ての場所に8階建ての新社屋が建ち、私たちが使用している2フロア以外は、全て賃貸で運営してます。

あの時、山口社長がGoサインを出していただけなかったら、今私たちはこの本社で仕事をしていなかったことでしょう。感謝です。

私の唯一の後悔は、山口社長がこの新社屋で働かれる前に引退されたことでした。

あと1年早く着工することができればという思いが心残りになっています。

 

 

 

2014年に海外進出を検討していた際も、関係各社の調整を担ってくれ、Goサインをだしてくれたのも山口社長でした。2017年にフィリピン共和国に現地法人を作る前の話です。

初めて弊社が海外不動産に投資した物件がこちら  ↓

総戸数3044戸。シャングリラホテルグループが手掛けたコンドミニアムです。

 

日本の本社ビル「RISE八重洲ビル」の名称は、このコンドミニアムと映画「陽はまた昇る」から取り入れ名付けました。

先月このコンドミニアムが完成し引渡しを受けました。今では購入時のほぼ倍の金額が市場相場となっています。

 

 

 

バルコニーからの眺望です。モデルルームにあった模型と図面を何回もチェックして、ここだと思った部屋を購入しました。 詳しくは、後日Akira氏からのブログを楽しみに!

 

 

 

 

その後、本格的に海外で事業を行うためにはどうしても現地法人が必要となりました。

法人設立には親会社の許可が必要です。これもまた、山口社長が骨を折ってくれました。

 

 

西部ガスの田中会長と神武常務にフィリピン共和国の現地視察にお越しいただき、後に現地法人AMBITIOUSの設立へと手続きが始まったのでした。

今ではフィリピン共和国にて9つのプロジェクト、総戸数1600戸の住宅事業を行っておりますが、この日の会食がなかったら、全てのプロジェクトはなかったのかもしれません。

もしかしたら、現地法人Ambitiousの設立も、現地スタッフと出会うことも、Akira氏とここで苦楽をともにすることも、なかったのかもしれません。

 

誰も過去を消すことも変えることはできません。

しかし、現状(今)を打開することや変えることはできます。

そして、未来を創ることができます。我々経営者だけではなく、全ての人が持っているものです。

それが「志(こころざし)」です。自分自身の意志です。

現地法人AMBITIOUSは、この「志」から由来してます。

 

 

 

 

 

山口さんは英語を全くしゃべらないのに、意気投合して仲良くなるのが上手かったです(笑)

 

 

 

 

 

 

昨年の3月末に退職され「Everyday is Sunday」と冗談を言われておりましたが、最近は地域のことやら何やらで忙しい、忙しいとのこと。

2ケ月に1度のペースでご自宅にお邪魔させていただいていますが、お酒弱くなりましたよね(笑)

 

自宅近くの「三郎寿司」、めちゃくちゃ上手くて、安いです!

おすすめは「ヒラメ祭りセット」です!

 

また、今月伺いますのでよろしくお願いいたします!

 

 

 

   ♪よかろうもん♪

 

 

 

 

建築までお待ちいただく期間

注文住宅の着工はお待ちいただいている状況です。

お客様との時間を大切にするために年間棟数を定めたり、
専属棟梁による家づくりであったりと、

お客さまにご満足いただける住まいを提供する理由からです。

(八つのお約束をご覧ください。)

どうぞご理解くださいませ。