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高気密・高断熱住宅 2022年の温度測定

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こんにちは、暮らし描き事業部の古賀です。

 

  

『2030年の住宅に挑むPJ』、今回は2022年の1年間の温度変化について計測を行いました。

 

前回のブログから1年が経過するため、初めてご覧になる方もいらっしゃるかと思いますので、こちらのプロジェクト高気密高断熱住宅については過去のブログからご確認いただければと思います。

 

 

それでは早速2022年1月の温度変化から見ていきましょう。

 

 

 

赤は1階LDKの温度センサー、青は2階ホール(非居室)の温度センサー、黄色は2階主寝室の温度センサー、灰色は屋外の温度センサーです。

暖房は1階リビングのエアコンを設定温度18℃で一時的に稼働させております。

エアコンは不規則に稼働させていているため、いつのどのタイミングというと難しいのですが、例えば1月9日20時から1月10日にかけての夜間LDKの温度が大きく右肩上がりになっているかと思います。

1月11日もそうですが、大きく右肩上がりになるタイミングでエアコンを稼働しております。

日中の室内温度が右肩上がりのときは天気がよくて日射を取得しているためであって無暖房ですので、エアコンの稼働は夜間のみの一時的な稼働です。

無暖房でもLDKは概ね17℃以上をキープしますので正直寒くはないのですが、内部発熱量(人が動いたり家電などを使用した際に出る熱)が少なくなるタイミングで外気温が低いときに少し稼働させているイメージです。(無駄に稼働させているときがあります。。。)

上下階の温度差が生じているときはリビング1階~階段のドアを閉めているとき、1月1日~1月7日のグラフのように上下階の温度差がほぼないときはドアを開けているときです。

いづれも大きな温度ムラがないことが分かるかと思います。

 

電気代というとエアコン以外も含まれてしまいますので今回はエアコンのみの電気代を計算します。

1円単位の正確な電気代を計算するのは難しいのですが、使用電力量から1月のエアコン(暖房)の電気代についてざっくり計算してみます。

1月のエアコンの使用電力が100.296kwhでしたので100kwhとします。

1kwhあたり27円とします。(再エネ賦課金は除きます)

100kwh×27円=2,700円

という計算になります。

一般的に戸建ての冬期の暖房代は1ヶ月あたり6,000円~12,000円程度だそうですので間をとって9,000円と仮定すると6,300円程度安くなるというイメージです。

 

 

続いて2月。

 

 

外気に捉われず室内の温度はほぼ一定です。

ちなみに2月のエアコン(暖房)の使用電力は62.419kwhでしたので62.419kwh×27円=1,685円程度になります。

外気温が0℃以下になる月にこのエアコン代はかなり安価ですね。

 

 

続いて3月と4月。

 

 

 

 

こちらも外気に捉われず3月9日以降の室内温度は温度差3℃未満と一定、1ヶ月を通して20℃~25℃ですので快適な温度環境です。

3月と4月は冷暖房共に稼働しておりませんので電気代については割愛します。

 

 

続いて5月~9月。

 

 

真夏日でも室内温度はほぼ26℃以下、温度ムラもなくほぼ一定ですので快適です。

冷房は5月から28℃設定で稼働しております。

5月~8月は一時的に稼働、9月は連続稼働をしてみました。

 

連続稼働した9月のエアコンの電気代を計算してみます。

9月のエアコン(冷房)の使用電力は137kwhでしたので137kwh×27円=3,699円 となります。

一般的な戸建ての夏期の冷房代は1ヶ月あたり4,000円~9,000円程度だそうですので間をとって6,500円と仮定しても2,800円程度安くなりますね。

実は一時的に稼働をしておりました7月の負荷が一番大きく、使用電力が172kwhでしたので住環境などの条件にもよりますが自宅では連続稼働の方が電気代が抑えれることが分かりました。(172kwh×27円=4,644円)

 

 

それでは10月~1月。

 

 

 

10月~11月中旬にかけては20℃~25℃と快適な室内温度です。

10月は上旬に少しだけ冷房を稼働しております。(使用電力62kwh)

11月は無暖房で上下階共にほぼ20℃以上をキープ、12月と1月はLDKが20℃以上となっているときにリビングの暖房を一時的に稼働しております。

1月下旬には外気温0℃以下の日が見られましたが非暖房室でも15℃以上をキープしております。

 

 

実は昨年HEAT20/G2+のグレードで建築させていただきました住宅がございまして、1月の温度計測を行いましたので掲載します。

 

 

(建設地が異なりますので外気温は自宅とは若干異なります)

暖房は一時的な床暖房のみの稼働ですが、外気温に捉われず室内は暖かく一定であることが分かるかと思います。

私も一度お邪魔させていただきましたが、グラフ通りかなり暖かかったです。

UA値だけ求めるのではなく夏の日射遮蔽、冬の日射取得は快適な環境をつくるのにとても重要です。

 

グラフは以上となりますが、2022年の年間の冷暖房費について計算してみます。

 

1月・・・100.296kwh×27円=2,707円

2月・・・62.419kwh×27円=1,685円

3月、4月・・・0kwh

5月・・・19.134kwh×27円=516円

6月・・・77.586kwh×27円=2,094円

7月・・・172.575kwh×27円=4,659円

8月・・・167.034kwh×27円=4,509円

9月・・・137.683kwh×27円=3,717円

10月・・・62.331kwh×27円=1,682円

11月・・・0kwh

12月・・・51.949kwh×27円=1,402円

 

1年間で22,971円となりました。

一般的な戸建ての冷暖房費は条件によって大きく異なりますが、年間60,000円~120,000円と言われておりますので、比較するとランニングコストがかなり抑えられることが分かるかと思います。

30年、40年、、、と年を重ねるほどメリットが大きくなります。

 

今回は1年分の計測を行ったので話がすごく長くなりましたが、高気密高断熱住宅のメリットはランニングコストはもちろん、なにより『 健康で快適に過ごせる家 』ということです。

 

今後も快適に過ごせる高性能な住宅についてお伝えできればと思います。

 

 

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